長崎ハタ
KOMINKAN JAPAN Special Issue

長崎ハタ

長崎の風物詩といえば

4月上旬。春風が北から南にその流れを変えるその時期に、「朱(赤)」「青」「白」のオランダ国旗と同じ配色のシンプルで洗練されたデザインの長崎特有の凧「長崎ハタ」が揚がりはじめます。
『ハタ揚げ』は長崎くんちや精霊流しとともに長崎三大行事として江戸時代から長崎人に親しまれてきました。

長崎を訪れたことのある方なら空港や駅だけではなく、何気なく入った商店や飲食店で長崎ハタを目にした方も多いかもしれません。

今でこそ『ハタ揚げ』を見かける機会はめっきり減ってしまいましたが、アラフィフ長崎人の私が幼かった頃に長崎の山々に揚がる数えきれないハタを見て、ばーちゃんが「山に花の咲いたごたるね(山に花が咲いているようだね)」と言ったその光景は今でも鮮明に記憶に残っています。

 

海外がルーツのデザイン

長崎ハタは、白色に着色するのではなく、手作業で刷毛染めした3色の和紙を切ってはぎあわせるのが特色で、日差しに透かしてみるとステンドグラスの様な趣があります。空に揚がった時に、離れた地上からでもよく見えるデザイン構成になっています。

当初はシンプルなデザインがほとんどだった様子。しかし、時代の流れとともに人々はデザインとネーミングに「独自性と粋」を求め、誰よりも目立つ格好のいいものをと競い合うようになったようです。 
『波に千鳥』:波を乗り越え、大空に羽ばたいてこれからますます活躍できますようにという意味合いが込められています。
絞られた色数と、遠くからでも目立つ国旗にルーツを持つ洗練されたデザインは、今でも「かっこいい」と思える魅力があります。それに、ルーツが海外だからか、ノルディックデザインのようにも見えてきます。

眼鏡橋のたもとにお店を構え、今回ハタの製作をお願いしている大守屋代表の大久保さんに長崎ハタの魅力を伺ってみたところ『一番の魅力はハタの色ば見ただけで何か元気のずっところですよ(笑)』とはにかんだ笑顔で答えてくれました。

大守屋代表の大久保さん

今回はモダンなデザインで現代の家屋にも馴染み易いサイズのものをセレクトしています。ご自宅の観賞用や贈り物としてみなさまの生活を元気に彩ってくれるはずです。


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この記事を書いた人
松尾[KOMINKAN JAPAN商品開発チーム・元パパスアンドママスバイヤー・パパスアンドママスマネージャー]