SUMIZUMI
STORY 01 ブラックフォーマルをつくる。 本当にほしいブラックフォーマルとは

KOMINKAN JAPANを運営しているのは1987年に長崎市で開業したPAPA’S&MAMA’S(以下、「パパママ」)。開業から35年になる今年、このネットショップOPENに合わせてオリジナルのブラックフォーマルを作ることに初挑戦しました。その現場に密着し、担当の山口と犬塚にオリジナル商品についてインタビュー。KOMINKAN JAPANが提案するブラックフォーマルとは? 弊社スタッフも詳しくは知らなかったアパレルの仕事のあれこれ深堀りしちゃいました!

坪井 聞き手は入社1年半、ネットショップの広報担当、坪井です。それぞれ自己紹介をお願いします。

山口 主にネットショップ責任者で、マネージャーとES(従業員満足度)の担当者でもあります、山口です。

犬塚 バイヤー兼マネージャーの犬塚です。

オリジナル制作のきっかけ

坪井 さっそくですが、今回はなぜ喪服を作ることになったのですか?

山口 社長の「気の利いた喪服ってないよね。」という何気ない一言からスタートしました。喪服の出番が増えたけど、事前に自分で用意したくなるような喪服って確かになかなかないと思ったんです。

犬塚 しかも喪服は、必要に迫られて買うことが多い。吟味している時間はなくて、しょうがなく買うけどそこそこ値が張る。次着た時に好みでなくなっていたり、サイズアウトしてしまっていることも多くて、「高かったのに」とがっかりするじゃないですか。 だから、少しアクセサリーをつけたらお祝い事にも使えたりと出番が増やせるもの、異素材を組み合わせたり今の流行りをとらえつつも、手頃な価格でオシャレなものを目指して作ってみようと思いました。

坪井 これまでに喪服を扱ったことはあったんですか?

犬塚 なかったですね。「喪服として使えますよ」というスタンスの商品はありましたが、喪服としての販売は初めてです。

山口 どちらかというと、これまではお祝い事を扱うことが多かったので、真逆の喪服を扱う機会がなかったのかもしれません。私が入社したころは20代のお客様が中心で結婚式のお呼ばれドレスを探している人も多かったですね。 私がちょうどお客様世代と同じだと思います。入社して約20年経って、お客様たちも一緒に年を重ねてきました。

喪服も、ライフスタイルの提案の一部

坪井 パパママとして喪服を作る意味とは何だと思いますか?

山口 ファッション業界の中で、生活スタイルや人生の考え方まで丸ごと提案する「ライフスタイルショップ」が一つの定番となりました。お客様の層が広がり世代を問わずライフスタイル全体を提案するようになると、そこには結婚式や出産祝いだけではなくお葬式や法事など弔事も当然想定されてきます。これまでどこかタブー視されてきた「死」にまつわることも、私たちならネガティブでもタブーでもなく、自然にポジティブにとらえて提案できるんじゃないかと思ったんです。

犬塚 自分も年を重ねて、結婚式よりお葬式に出ることの方が増えました。 だから、社長の言葉を聞いたときにパパママがやるべきだと思ったし、「ライフスタイル」の流れの中でつくることに全く違和感はなかったですね。

坪井 世の中のいいもの、いいライフスタイルを見つけて提案する。まさにパパママの強みですね。

山口 そうですね。そういう意味でライフスタイルショップって言葉だけではなくって、本当に暮らしに寄り添ってきているなと思いますね。 あとは私たちよりさらに先輩の社長が、自分や親など「死」を身近に自分ごととして考えるようになったというのもあると思います。

「死」も人生の一部

犬塚 生きている限り「死」は特別な遠い話ではなく、身近な出来事。そこにどんな気持ちで向き合うのか、どんなものがあるとよりよくその時を迎えられるのか。自分たちなりに掘り下げて、今回のアイテムに落としこむことができたと思っています。

坪井 なるほど。パパママとして喪服を見つめたとき、慶事も弔事も人生の一部として、自然にとらえることができたと。

犬塚 そうですね。だから今回「喪服」をメインに、ありとあらゆる場面で活躍する「ブラックフォーマル」の商品開発を進めています。


次回は、実際にブラックフォーマルをつくる上で協力してくださったメーカー、「侶丹」さんについてのお話です。

こだわりのつまった、オリジナルのブラックフォーマル。 こちらからご覧ください。

メーカー情報

株式会社侶丹(ロダン)

1975年福岡県で創業。衣料品の企画・製造・卸売業・販売業をしている。

STAFF LIST

Planning
Yamaguchi Kayo
Planning
Inuzuka Shogo
Writer
Tsuboi Shiina