YOKKA
STORY 03 久留米絣(くるめかすり)を作る人 3. YOKKA 第1弾 久留米絣のアイテム —後編—

YOKKA(ヨッカ)は、全国各地で織られる質の高いローカルな生地が主役の、KOMINKAN JAPANのブランドです。第1弾として登場するのは久留米絣(くるめかすり)。久留米絣の織元・坂田織物さんの協力で完成した、4つのオリジナルのアイテムについて、弊社のバイヤー・マネジャーでもある商品開発担当 山口に話を聞きました。

洋服にも和服にも合うあづま袋

坪井 あづま袋は、ストールと同じ色展開です。こちらも洋服にも和服にも合う、という商品名がついていますね。

あづま袋一覧

山口 そうですね。着物好きの方から、バッグ選びが意外と難しいというお話しを聞きます。着物にも使われる久留米絣ならピッタリじゃないかなと思って、そこも意識して作りました。コーデの差し色としても使いやすいラインナップになったので、和服派の方にも楽しんでいただけそうです。 洋服にも和服にも合わせやすいように、無地と柄のバランス、切り替えの位置にもこだわりました。表面と裏面でバランスを変えているので、気分やスタイルに応じて持ち替えてほしいです。

坪井 久留米絣は織りが丈夫ですし、大きめのサイズなのでたくさん物が入れられそうです。

山口 生地がしっかりしているので、大きめサイズに作ることができたんです。2リットルのペットボトルも入ります。小さくたたんで持ち運べるし、丈夫だからどんどん洗えるので、汚れやすいエコバッグにもぴったりです。久留米絣だからか、たくさん荷物を入れてもどこか品があるのがいいですよね。 それと、高さも工夫しました。久留米絣は通常27cmの幅で織られます。それを2枚つなぎ合わせて高さを30cmにすることで中の物が見えず、使い勝手のいいサイズ感に仕上がりました。ジムや温泉に行くときに着替えを入れたり、旅行先で荷物が増えたときのサブバッグとしても便利です。カゴバッグの中に入れてアレンジを楽しむのもいいですよ。

坪井 いいですね。久留米絣のアイテムは気になるけれどまだ持ったことがないという方にも、気軽にファッションに取り入れやすいアイテムですね。

糸からこだわったハンカチ

坪井 ハンカチは、ストールやあづま袋とはまた違う色柄ですね。コロナの世の中になって、出番が増えたんじゃないでしょうか。健康を気遣うギフトにもちょうどよさそうです。

ハンカチ一覧

山口 1日に何度も使うから、丈夫で吸水性の高いもの、濡れても乾きやすいのがいい。となると、久留米絣の生地はハンカチに最適だなと思ったんです。しっかり水分を吸い取ってくれるし、乾きも早い。使うほどにいい風合いが出てきて、ポケットから出すたびにうれしくなるハンカチに仕上がりました。

ハンカチに生まれ変わる余り布

坪井 久留米絣のやさしい模様と色合いがいいですね。性別や年齢を問わず使える生地ばかり。手洗いがちょっと楽しみになりそうです。

山口 実はこの生地はもともと、KOMINKAN JAPANの母体であるPAPA’S&MAMA’S(長崎市を中心に7店舗展開)が久留米のいろんな織元さんに作ってもらっている、もんぺの余り布なんです。 もんぺは1反から数本しか作れなくて、余り布がたくさん出ます。とんでもない手間と時間をかけて織られているのを知っているから無駄にしたくなくて、いつか製品にして世に送り出そうとストックしておきました。それが今回、坂田織物さんの協力で、晴れてハンカチとして立派に生まれ変わったんです。 だからほんのちょっとサイズが違うものもありますが、エコな取り組みであることを感じてもらえますし、ハンカチなら十分なサイズ。何より、手元でいつも久留米絣のよさを存分に味わってもらえるアイテムに仕上がりました。

坪井 余り布とはいえ、正真正銘の久留米絣ですもんね。インテリアにも活躍しそうです。 それから、単品では販売されていませんが、還暦祝いなどの甘酒セットを包んでいるのも、オリジナルのふろしきですね。

ふろしき

山口 そうです。贈る方への気持ちがより伝わればと思って、久留米絣のふろしきを作りました。還暦、古希などご年配の方に喜ばれるセットにしたいと思って、これも柄と無地の絶妙なバランスを探り、派手すぎず上品さの漂う雰囲気を目指しました。 甘酒の瓶を包むのにぴったりのサイズなのはもちろん、その後も暮らしの中で活躍する大きさにこだわりました。ティッシュの箱や花瓶を包んだり、棚に敷いてインテリアのアクセントにしたり。さっと結べば、スマホと財布だけを入れるご近所のお出かけにもピッタリなミニバッグになる、ちょうどいいサイズです。 (※ふろしきは、セットでのみの販売となっています)


久留米絣のよさが感じられる、使い勝手のいいオリジナルアイテム。これまで久留米絣を知らなかった方も、おなじみの方にもぜひ手に取っていただきたいです。

次回からは、再び織元の坂田織物さんにお邪魔して、その魅力と坂田さんの絣への思いについてお話を伺っていきます。

坂田織物のかすりを身近に感じてもらえる、オリジナルのアイテムの数々。こちらからご覧ください。

メーカー情報

有限会社 坂田織物

1948年福岡県で創業。伝統を守りつつも、新柄絣の製造や婦人服・雑貨などの商品化を行っている。

ウェブサイト

STAFF LIST

Planning
Yamaguchi Kayo
Planning
Inuzuka Shogo
Writer
Tsuboi Shiina